口腔外科、インプラント

インプラント手術は部分麻酔をして安全に行われます。
当日は麻酔も痛くなく、麻酔が切れてからは傷口の痛みや腫れが出ることもありますが、すぐに治ります。
薬を処方しますので、用法・用量を必ずお守り下さい。
歯を抜いた時と同じような感覚、とお考えください。

骨の成長が完了していれば、どなたでも治療が受けられます。
ただし、歯周病の症状がある場合は、まず歯周病を治してからの手術となります。
生活習慣病等の症状が現れている時は、まずは内科医を受診し、主治医とご相談ください。

手術前には各種検査（レントゲン、模型、視診、触診、場合によっては血液検査等）を行います。
骨の状態次第ではインプラントが行えない場合もありますが、その場合は他の治療法をご提案します。

現在、医療現場で使われているインプラント素材は、体に害を及ぼさない金属チタンもしくはアパタイト製材で作られています。
アレルギーの心配もなく、私たち歯科医も安心して患者様にお勧めしています。

骨や生体の状態や、患者様のお手入れ次第で異なりますが、過去の実績から１０年以上機能している インプラントは９０％という統計があります。
インプラントは虫歯にはなりませんが、日々のお手入れが悪いと、歯周病の発症や咬み合わせのズレが起きます。
毎日の歯みがきはもちろん、歯科医院で年に３〜４回メンテナンスリコールを受けて、 患者様自身が「永くもたせよう」と努力をしていただくことが重要です。

インプラントは保険が適用せず、取り扱い業者もたくさんあるために、価格に大きな開きがあるのが現状です。
市場相場では、１本につき３０万〜５０万円（人工歯冠含む）くらいが安心できる価格です（当院では２５万〜３５万円前後）。

最近、「安価でできるインプラント」を売りにする歯科医院が増えてきましたが、インプラントは生体に直接埋め込むもの なので、安さを売りにしていい類のものではありません。
逆に価格が高ければ安心というわけでもありません。
ある町の生活相談窓口には、インプラントで高額請求をされたという相談も寄せられています。

担当医は入念に検査を行い、万全の状態で手術を行いますので、心配はありません。
手術が予定通りに進めば９９％成功します。
しかし、予期できない原因でインプラントと骨が結合せず、インプラントが動揺したり痛みが生じた場合は、 担当医はすみやかに再手術を検討します。
日本国内でインプラント手術後に重篤な全身症状が発症したという報告は見られません。

しかし、平成２１年１１月、豊橋市の歯科医院で、埋入に失敗して取り出したインプラントを別の患者に使い回す、という事件が 発覚しました。
こんな事件の後ではインプラント手術を不安に思われる患者様も多いと思いますが、正しい倫理と技術を持った歯科医師 によって施されたインプラントは、自分の歯と同じように咬める理想的な治療法なのです。
手術方法や期間、価格などを担当医としっかり相談し、不安であればセカンドオピニオンを利用することもお勧めします。
他の患者様にお話を聞いてみるのもいいですし、昨今はインターネットで歯科医院の評判も調べられるようになりました。
平均的な価格で技術のある歯科医院を選ぶことが、後の安心･安全に繋がります。